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【漫画・ネタバレ&感想】深夜のダメ恋図鑑6巻|セクハラおじさんとのバトル→まさかのラブコメルート発生!?

勉強になる、ダメ男とのバトル漫画『深夜のダメ恋図鑑』
今回は6巻の紹介です。

駄目彼氏と決別し、フリーな生活を送る佐和子だったが、円同様に既婚者の無責任な誘いが。
更に、紹介される男がどれもアレ過ぎでとうとう自暴自棄に……

円は、年配のセクハラ上司に粘着されたりと苦労するものの、因縁ありな市来と進展フラグが!

恋人との関係が着実に進展しているが、相手の毛問題に相変わらず苦悩する千代。

そして、佐和子に薄っぺらい未練を抱きながら新しい恋人を探す諒にアプローチする奇特な女性が登場し……?

笑えたり、ガチでイライラできたり、胸キュン&ほっこりしたりな濃厚な1冊となっています。
特に、佐和子サイドでは、結婚って何だろう?を考えさせられるかも!?



6巻に収録されているダメ男の話はこちら

ダメ恋シリーズのメインキャラざっくり紹介

  • 福間 千代
    メイン三人組の中で数少ない、まともな彼氏持ち。
    八代と結婚前提の仲まで辿りつけたが、相手の毛・体臭事情に苦悩する日々を送っている。
  • 古賀 円
    彼氏がいそうでいないバリキャリ元ヤンキー。
    上司から気味の悪いセクハラをされたり、男女の営みに疑問を抱いたりなど、相変わらずカオスな状態だが、映画館でのトラブルを機に市来と少しだけ良い感じに?
  • 千鳥 佐和子
    優秀なのに変な男性と付き合いがちな女性。
    精神年齢の低すぎる彼氏・諒と別れた後に紹介やお見合いでパートナー候補と会うが…。
    フリーになったのを機に円と同じく既婚者男にロックオンされる受難も。
  • 八代 智司
    千代の彼氏。本作内では絶滅危惧種クラスの貴重な常識人。
    その代わり、毛深いなど、女性がどうしても嫌悪してしまう自然的な現象で千代を悩ませてしまっている。
  • 国分 諒
    佐和子の元彼氏。
    同棲していたマンションの賃料が払えなくなり、実家に強制送還されるが、反省の無い日々を送っている。
    今回は、彼の両親が登場し、蛙の子は蛙だと読者側が痛感させられる。
  • 市来 信博
    諒の大学時代からの親友。
    環境が原因で異性に拗らせた感情を抱き、苦手な女性に悪態を付くことがあるが、根は悪人ではない。
    色々と縁がある円に対しては段々と、今までにない気持ちが出ている様子?

 

File42 駆け引き男

  • 独身側にとんでもリスクを負わせようとする既婚者男との駆け引き(佐和子)

恋人と別れ、フリーになった佐和子だが、顧客の男性・財部からアプローチされるように。
財部は諒とは正反対にスマートかつ上品で大人な雰囲気を持つ相手。

「この人ならいいかもしれない」

そう思った矢先、財部は自分が既婚者であることを話し、当たり前のように関係を求めてくるが……

今まで円が既婚者系にロックオンされがちでしたが、とうとう佐和子にも来た様子。合唱。
財部は大人な雰囲気というか、常識が欠けた(今まで浮気してるんだろうけどバレてないのかも)エリートって感じでした。
絶対に他にも被害者いるよこれ。

佐和子の『貴重な時間+慰謝料で取られるかもしれない金額のトータル価値』が、相手の行為とイコールなわけないだろ論、めちゃくちゃ笑いつつも、覚えておくべき正論だなと。



File43 アレの使い時

  • 男性経験のない女の戯言です…(円)
  • 友人の戯言が原因で彼のアレがソレに見えてしまった件(千代)

今まで男性経験が無い、円が行為中に●●を付ける行動って実はシュールなのでは?雰囲気が壊れるのでは?でも付けて貰わないと困るよねと悶々悩む話。

「好きな人相手ならそんなの気にならないよ」と話す千代に噛みつく円だが、最後は佐和子の超正論に轟沈。

その後、千代サイドでは、八代が折りたたみ傘をしまう仕草が偶然にも円の言う●●と一致してしまい、バタフライエフェクトしてしまうという大事後が発生するというオチ。
(更なるオマケでは、千代にとって悩むべきなのは八代の毛問題だった…ないつものやつ)

クソ男なんていなかったんや…という平和な話でした。

それにしても、八代は毛の量がやっぱりとんでもない。
布団や枕は分かるんですが、ベッド下にあれだけあったら流石にホラーや……

File44 INGA

  • 幼稚な子供を育てた親はやっぱりお察しの夫婦だった(諒の親戚)

佐和子に振られてから、家賃滞納・実家に強制送還(そのことで毎日、父親から嫌味を言われる)と、うだつが上がらない日々を過ごす諒。
新しい彼女が出来れば、変われるとアプローチするものの、成果に繋がらず。
(3巻で勝手に好意を持ってる認定してた後輩からも振られた様子)

そんな矢先、諒の従兄弟・一成が諒の実家に。
諒の両親は、『いつも通りの日常』をしながら、一成に諒を鍛え直して欲しいと頼むが……

この話、2部構成になっていまして、同じシーンが諒目線・一成視線で見れるのですが、後者の破壊力がとんでもなく笑えます。
諒と諒父のまさに『蛙の子は蛙』感はヤバいけど、本当にコント見てる状態。

諒の両親は、父親が高収入でお金をしっかり入れてる・母親が家政婦扱いされてもそれを受け入れてる意味では、マシなのかもですが(諒父が諒母に対して過剰なモラハラしてなければ)諒の駄目っぷりを良く分かってないのを見るとかなりの毒親かも。

ラストでは、諒がどクズさを出し、ある提案を市来に持ちかけるが、断られるオチ。
諒の反省0さに腹が立つ一方で、市来の心情が変わっていく様子が見受けられ、少しだけほっこりしました。

File45 軽い男

  • 馬鹿が権利を主張すると悲劇しか生まない(佐和子)

過去に諒とのいざこざに巻き込まれた佐和子のイトコ・陽平。
彼は、諒の地雷男っぷりを目の当たりにしたからか、佐和子の助けになりたいと、友人を紹介することに。

佐和子は相手が年下なのもあり、渋々ながらも了承。
陽平の親友・五日市とデートをします。

しかし、五日市はチャラい見た目・タバコのポイ捨ては平気でするなど、常識皆無。

顔をゆがませる佐和子。
しかし、陽平に迷惑をかけまいと、怒りを抑えますが、五日市は、自分本位な常識をふりまきながら、妊婦さんが近くにいても「これは俺の権利だから」と再びタバコを吸い出し……

五日市みたいなタイプがいるから、常識的な喫煙者さんが肩身狭くなるんですよね。しみじみ。
あまりのアホさに佐和子が諒を思い出す→母性本能発揮したら止めたいと思いながら読んでましたが、怒ってくれて安心。

陽平は、佐和子の親戚の中では数少ない良い子の印象でしたが、なんというか微妙に常識の欠けた子だった……。
悪い子ではないんだけど、関わりたくないやつ。

 



File46 こじらせ男

  • どんなに善行を重ねても、男というだけで不審者扱いされる(市来)

――世の中は、理不尽と理不尽で出来ている。

満員電車で手を下ろして少しでも触れれば痴漢扱い、だからといって両手を上げていれば気持ち悪いと言われる。

そんな理不尽な目に遭いながら市来があえて満員電車に乗った理由は楽しみにしていた映画(子供向け)を観るため。

しかし、そこでも市来は不条理に巻き込まれる。
迷子で泣いている子供を助けようとしたら、子供の母親から誘拐犯扱いされしまい……
そこに現れ、助けてくれたのは、ある事情で映画館にいた円でした。

子供の母親がヒステリー・偏見持ちで結構なアレでしたが、市来も市来で、素顔を隠しまくった不審者ルックスはアカン……。

揉めた母子と同じスクリーンにいるかも?→不審者扱いされないように一緒に観ましょうか?と提案する円に怯える市来が段々可愛くなってきました。

サバサバ系かつ、市来が関わってきた女性たちとはタイプが異なる円と関わることで、異性へのこじらせっぷりが解消されるフラグか!?

File47 厄介な男

  • わざと卑猥な言葉を話して喜ぶおっさん(上司)にロックオンされています(円)

File46で何故、円が市来と同じ映画館にいたか?のネタばらし回。

元々、円は一人で趣味の映画鑑賞をする予定でしたが、市来に会う少し前まで、職場の上司・渡に絡まれていました。

渡は、典型的なセクハラタイプで、事ある毎に卑猥な言葉を混ぜた話を振っては、相手の反応を見て喜ぶ特殊性癖おじさん。

映画館に来たのは、円が同僚と映画館に行く話を盗み聞きしていたからというトンデモ理由だったようで、下ネタ話をやたらと振った挙句、男性経験について聞いてくる始末……

卑猥な言葉をかけてエクスタシーするおじさんこと、渡、めちゃくちゃ気持ち悪い上に行動力マックスで笑いましたが、現実に居たらかなりホラーな存在ですね。
既婚未婚は謎なものの、前者あったら、ヤベエ率が更に上がる予感……!

円は迷子の子供(市来が声をかけてた子)を助けに行く際、捨て台詞を吐いて渡と別れていましたが、今後、職場で嫌がらせされるのでは?という心配が。
一話限りのキャラにならなそう。

最終的に、市来が子供のために必死な姿を見て「男性が全員変なやつじゃない」って思う円の描写、かなりトキメキました。

File48 理想と現実

  • 無自覚で不潔&毛がヤバい彼氏とは何だかんだでラブラブです♥(千代)
  • 俺は新たな恋を見つけられそうだから、お前はお前で頑張れよ!←謎の上から目線(諒)

千代サイドでは、洗濯物をする最中、八代のインナーシャツの匂いをかぎながらこれからを考えていた矢先、シャツには抜け腋毛と謎の黄色いシミが……

更に、営み後、眠る八代を愛おしそうに眺める千代だったが、寝ていた八代は無意識に●●をかいた手を千代の方へ持ってきて…の2本立て。

八代には非は無い(前半は体質的な問題、後半は寝ていた時の行動故に)んですが、これ、実際、目に入れてしまうと結構きついかも?
最終的には、慣れた千代がオカン的な目線で受け入れる感じだといいなあ……

諒サイドでは、諒に新たな春の予感!?しかもわざわざそれを佐和子にポエム風メールで報告するというパーフェクトな駄目男っぷりを披露。

新しい彼女さん、なんだか地雷臭凄いんだけど絶対にすぐ破局するやつやん。
更に諒は相変わらず、実家にお金を入れてないらしい…。

そう思うとやっぱり、諒父の方が何段階もまともなのかも?(比較対象がアレすぎるので、どんぐりの背比べ状態かつ、諒父自体、今回の話でブーメラン発言しまくってるのでまともと言っていいのか迷いますが)

 

File49 見下し男

  • 女と言う生物を全てにおいて見下してる男とのお見合い→正論を返したらとんでもない事態に(佐和子)

田舎の叔母から『お嫁さんを探している』相手とお見合いをすることになった佐和子。

恋愛からの結婚でなくても、相手に尊敬できる部分があればそれはそれでありなのでは?と思うようになったものの、お見合い相手は、佐和子を『女』だからと見下しているようで……

旭(お見合い相手)、しっかり働いて、責務を果たしているにも関わらず、佐和子をフラフラしてるバカ女と評価する(佐和子を理解しようともしない)のは間違いなく地雷男ですな。
結婚したら、亭主関白超えて、奴隷にしても良いんだろ?みたいな考え持ってそう。
お見合い中も、家政婦の面接してるように見えたのは私だけじゃないはず。

あと陽平(佐和子のイトコくん)、さりげなく佐和子がタバコマナー最悪男を振ったの母親(佐和子からしたら叔母)にちくってんじゃねーよ!というツッコミが。
陽平は、出番ある度、株が下がってしまう……

File50 魔性の女!?

  • 自分が苦手な姉たちと同レベルのことを偉そうに言ってた事実に気づき●たくなるが、まさかの展開に…こいつ魔性の女か!(市来)

File47→File46の続き。

異性を見下している姉たちを見て育った市来は、『女』に期待しない人生を過ごしてきた。
今回はそんな彼の価値観が大きく変わる話。

自分を助けてくれた円と一緒に映画を観た後、カフェに入店。

円が映画館でセクハラ上司に絡まれていた話を聞いた市来は、いつもの嫌味を言ってしまうものの、正論で論破された上に、円から異性との経験が無いと曝露される流れに。

市来は、円と話している内に、『自分が嫌っている姉と同じ、もしくはそれ以下』な話を相手に振っていたことに気づき自己嫌悪するが……

とうとう市来が自身のこじらせ男っぷりに気づくという貴重回!
円に「え?死ぬの?辞世の句?」とつっこまれるくらい、虚無になる市来に笑ってたら次ページからの展開にめちゃくちゃ萌えてしまった。

あああーーー、円のスキの描写、確かに魔性だ!!!!!

あと、さりげなく、円が市来の趣味(幼女向けアニメ)に引かず、面白かったと話すところがツボでした。このまま二人がくっついて欲しい。



全体の感想を好き放題語るよ

とうとう佐和子にも既婚者の魔の手が……と笑いと恐怖がダブルでやってくる話からの開幕、非常にグレートでした。
上手く立ち回って独身かつ若い子と火遊びしちゃうぜ!なやつ、自分SUGEEE!感が出てて最悪に気持ち悪いという感情を抱いていたら、尾崎先生が後書きで「(財部に対して)図々しい」とキレててにやけました。

佐和子は、諒と別れてから地雷男とどんどん関わっていくルートになりましたが、彼女にもいつか千代・円みたいに、合う男性が登場するのだろうか……

別居婚については、賛否両論ありそうだし、全てが悪ではないのかもしれないけれど、そもそも結婚って何だろうね?という虚無になるという。
どちらにしろ、双方に誠意があるから成立するわけであって、今回の相手・旭は佐和子を馬鹿にしまくってたので同棲婚でも無しだと感じました。
(彼が佐和子の一言、一言に鼻で笑うシーンの数々はガチでヘイト溜まるのでぜひ見て欲しい)

あと、イトコの陽平は、悪い子ではないがデリカシーと常識があまりなくて……例の馬鹿チャラ男と友人なのも頷いてしまった。

千代&八代は、八代の無意識な汚れた部分が更に描写(といっても自然現象だし、同棲するなら仕方が無いやつ)されつつ、千代が驚きながらも受け入れてるのが可愛い。
いや、腋毛も汗も仕方ないよね。あれで八代がわざとだったら、それはそれで上級者だよ。

円&市来は、少しずつですが、距離が縮まって良い感じですね!
お互いがお互いのお陰で異性への偏見が無くなっていくという描写がたまりません。
まだ、恋愛感情までは行って無いものの、今後によっては二人が付き合う可能性が高まってきた予感。

その前に円は、セクハラおじさんの渡と再バトル(という名の相手からの嫌がらせ)されそうな気もして不安ですが。

そして、諒にもとうとう彼女が!!!でも絶対軽い女だし、諒と競えるレベルで駄目っぽいよ!!
似た物同士で周囲に迷惑かけながら交際していくのか、新彼女のあゆみが諒を超えるヤバい奴で諒が搾取されるのか(はたまた、逆の可能性も)?

市来に円を再度紹介しろって言ったシーン(とりあえず彼女欲しい、次第点じゃないけど円で我慢してやる)はかなり腹立ったので、出来れば痛い目を見て欲しいです。

管理人
管理人
オマケ漫画の佐和子&諒のバレンタイン話を見て、やっぱり諒は人の心が分からない奴なんだなと思いました(真顔)

円と市来の関係が少しずつ変動していくのが非常にツボで、現在は、一番の楽しみになってきました。次の巻でもやり取りして欲しい!

今回ご紹介したコミックはこちら

※紙媒体・電子書籍、どちらでも購入できます※