近年、クレーンゲームの景品に『オタクに嬉しい系』が増えたため
オタクとクレーンゲームの間には形容し難い因縁じみた関係ができあがっていた。
「クレーンゲームとかこれっぽっちも好きじゃない」
なら、なんで大量のお金を使ってクレーンゲームをし続けるの?
「多くを犠牲にしてでも手に入れたいもの(推しのプライズ景品)がある」
推しグッズゲットのために、時間と熱量をリアルマネーを使いまくる女子高校生の日常(?)が楽しめるのが、本ページにて紹介する『クレーンゲームはやめられない!』
クレーンゲームを愛しているわけではない…だが、やめられない、とまらない!
そんな複雑な感情と、身にしみて増え続けるクレーンゲーム知識を持ち合わせる主人公・星峰理宇の他人とは思えない雄姿と読んでいるとこちらもクレーンゲームの知識が積み重なり、実際にやりたくなってくるという中毒性を持ち合わせたコミックとなっています。
以下では、『クレーンゲームはやめられない!』の見所をピックアップ。
少しネタバレをしているかもしれないのでご注意くださいませ。
Contents
クレーンゲームはやめられない!を読むのが止められない3つの理由
【1】クレーンゲームの存在・恐ろしさがキュートな絵柄で明確に描写されている
本作品の大きな見所はなんといっても
主人公であり、クレーンゲームがやめられない女子・星峰理宇が推しのためにクレーンゲームとの終わりなき戦いを繰り広げるシーンの数々。
彼女の愛する『アイドルはやめられない!』の登場キャラクター・イバラはプライズ品が複数出ており、一定のお金では買うことができません。
それ故、ゲームセンターに通ってはクレーンゲームで散財・トライ&エラーを繰り返す青春を過ごしています。
メルカ○使えばいいのにとは言ってはいけない…
- 500円を投入しては、ぬいぐるみに微々たる移動をひたすらさせる
(クレーンゲームは1回100円がデフォですが、500円入れると6回プレイできる)
(プレイ数を少しでも多くするため、基本的に投入単位は500円スタイル) - ちょっとした揺れで落ちる景品を運のみで何度もチャレンジする
(景品が凄い勢いで落ちるのあるある) - つるさげられた景品を支えてるリング(Dリング)を落とす台に、お金を入れては苦悩する
- 入手したやつが個体差で顔が歪んでいても気にしない
(手に入ったことに意義がある!) - 思い返すと、とんでもない額を使っているが、推しへの投資および愛だと解釈して目を逸らす
(そして新しい推しのプライズ品が出ればまた次の戦いへ…)
クレーンゲームで辛い経験をした方でありオタクならば、心当たりがありまくりな行動を多数しているため、自然と彼女を応援したくなる内容です。
毎回、顔をゆがめ、お小遣いを減らしてはエンドレスバトルへ身を投じて行く姿は特に共感しまくりたくなるところ。
それ故に、理宇がプライズ品を入手(落ちた)瞬間はまるで自分がクレーンゲームをして勝った時のような達成感と快感を抱かせてくれます。
ひたすら続くクレーンゲームとの攻防戦の先(最終回)で、理宇がどんな姿になっていくのかは、まだまだ続いて欲しいと願いながらも気になって仕方ありません。
(理宇の推しグッズが更に増え俺たちの戦いはこれからだ!なジャンプ的展開になると勝手に予想しています)
【2】クレーンゲームの種類・ノウハウについても学べます
作中、理宇がクレーンゲームをしている描写では各台の解説や、取れるかもしれない攻略法が描かれています。
例えば、
『アームの力が弱いやつは、地道に押すようにして勝つのが堅実』
『持ち上げた後、すぐ落ちるやつは、落下地点がポイント』
など、これってどうやって取るの?に対して理宇が人柱になりながら実践してくれます。
ガチ攻略や裏技的なものではく、初心者・一般ユーザーが最終的に取れるように…をモットーにしているので参考にしやすいシーンが多数あります。
(作者である高瀬飛鳥先生はTwitterで定期的にクレーンゲームをしている呟きをしており、相当、勉強されていると思われます)
流行りのオンラインクレーンゲームの話についてもカバー済み!
更にゲームセンターの裏事情(タイトーが取材協力しているため)もコラムとして描かれているので、読み終わるとクレーンゲームの知識が読了前より数段上がっている結果に。
しかも可愛い女の子見ながらだから、読む速さがサクサク余裕です!!
この漫画、『漫画で分かるクレーンゲーム的なポジション』なのでは!?と個人的にはプッシュしたいところ。
【3】本題とは別枠にキャラクターたちの関係性にも目がいってしまう
クレーンゲームとのバトルを繰り広げる理宇ですが、彼女に興味を抱くクラスメイトの姿が…。
彼女の名前は御友杏奈。
セミロングで明るくちょっと天然といういわゆる、陽の者。
理宇のゲームセンター通いに興味を持ったのを機に一緒に行動するのですが、対象的なJKが少しずつ絆を深めていく姿は百合好きでなくてもニヤニヤ必須。
いや、むしろこれを機にライト百合に目覚めるのもありかと。
特に、杏奈がグイグイしていると思いきや、理宇も杏奈と仲良くしたいため、LIME(LINE的な会話アプリ)のフレンドになろうと勇気を出すシーンは極かわです。
更に途中では杏奈に想いを寄せる男子の登場もあり、彼は理宇の幼馴染でもあり…とクレーンゲーム以外にもドキドキな要素が満載となっています。
(また、2巻に収録されると思いますが、現在進行形で新キャラがじわじわ出てくるので、ストーリー的にも右肩上がりで盛り上がっていきます)
そして、コミックのオマケページでは理宇の愛する『アイドルはやめられない!』のキャラクター設定も!
どうやら、20人ほどのキャラクター設定を既にされているようで、1巻でも4人分(理宇の推し・イバラ込み)の紹介がされているのですが、これ、別途アイドルイケメンコミックで連載いけるのでは…なくらい良い……!!
雑誌派な方も、ぜひコミックもゲットしてみてください。
【感想】クレーンゲームは娯楽であり呪い
そう、クレーンゲームは好きとかじゃない…やめられないんだ…!
呪いのような、既に自然と趣味や生きがいになっているような…上手く形容化できないクレーンゲームとプレイヤーの関係を一言で表してくれる内容でした。
自分もクレーンゲームを定期的にやっては敗北し、ぐぬぬってるので、理宇ちゃんの熱量を見る度「わかる、わかるってばよ…」なナルト状態になりながら読んでいたのはここだけの話。
因みに、私はDリング(商品がつるさげられてる&プレイヤーはD型のリングをアームで動かして景品を取るやつ)で景品を取れたことが今までないため、理宇ちゃんが初成功した回はめちゃくちゃ盛り上がりました。
また、本コミックはクレーンゲームでメジャーなタイトーが取材協力をしていることもあり、紙媒体版を買うと『クレーンゲーム1回無料チケット』が付いてきます。
(コミックの赤い帯にチケットがあります。使用期限は2020年2月末)
推しグッズ確保のため、またはクレーンゲームの沼に嵌るきっかけが欲しい方は、ぜひぜひ紙媒体で買いつつチケットを使ってみましょう。
1回で取れるなんて奇跡でもおきないとできないですががががががガガガガ……
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電子書籍・紙媒体どちらも購入できます。
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