コミックレビュー

胸が痛んだら正常で有名なマンガ「専門学校JK2巻」を読み終わったら謎の涙が流れた

私、神絵師になりたい! 有名声優になりたい!

そんな夢希望を、可愛いイラストと現実で殴りつけてくる面白ヤバいマンガ・専門学校JK。

今回は2巻を読んだ感想と、まさかの続編についてをまとめました。

2巻では、JKたちが合同本を作ってコミックマーケットに参加したり
学内のイベント準備をしたり、進路相談・それぞれ将来のことを考えたり…
をしつつ、代々木アニメーション学院(代アニ)を卒業したその後が描かれています。

全員、将来が迷走しているJKたちは、輝かしい未来へ踏み出すことができるのか!?
そして、1巻同様、代々木アニメーション学院公認の「在学生あるある」も必見です。
※前半は専門学校関係無く、同人活動経験者にブチ刺さることが多め



▼1巻のレビューはこちら▼

アニメ系専門学校に通うJKたちの妥協と諦めがたっぷり描かれた「専門学校JK」の闇深さがとんでもなかった件 かつて、ここまで夢見る人を可愛いイラストと現実をもって殴りつけてくる漫画はあっただろうか……!? 専門学校JKは、好きを形にしたい...

なぜか読者側の精神がボロボロになる、代アニ生JKの結末を見届けてきました

相変わらず代アニ監修の「専門学校生あるある」がエグイ

1巻から恒例の
「これは、代々木アニメーション学院の生徒に実際ありえるノンフィクションです」
なネタには『本当』というスタンプが押されています。

前巻もハードなパンチ力があったものの、今回は更に協力になって再登場。
以下で引用したもの以外にもたくさんの「本当ですネタ」が掲載されていますよ!

ノンフィクションネタの一部(本文から引用)

【同人活動関係】
※代アニは同人活動を推奨しているため、作中でJKたちが同人誌を作るエピソードが描かれている

  • 代アニでは同人活動を推奨しているが、合同本を企画すると必ず誰かが足を引っぱってしまい100%人間関係がぐちゃぐちゃになる
  • (講師に合同本を)やるなと言われると逆にやりたくなる反抗期の学生は多い
  • 合同本の締め切りを守れない学生は前触れもなく失踪することがある
  • (同人活動の広告でTwitterを使う際、)ファンからのリプライによって世の中、みんな自分が一番大切なんだと知る

【ハード・心に来る系】

  • 絵柄にこだわるが、作品の本質には全然こだわれない学生は多い
  • 入学してからそんなに熱意がなかったことに気づく学生は悲しいほどに多い
  • 実家の家族にはどんな学生も見栄をはらずにはいられないらしい
  • 実力のない学生ほどサインの練習に夢中になってしまう
  • 自分の夢そっちのけで代アニと代アニの友人をただただ愛する学生もマジでいる

 

同人関係は代アニ経験がなくても「あー、あるあるすぎるわ」と思わずにはいられなく、笑いながらも過去の黒歴史を思い出すなど、不思議なトリップを味わえました。

うん、合同本は組み合わせによっては悪夢になるよ…
(自分も元同人活動をしていたので)

更に、代アニ講師に関するこぼれ話も複数あります。
講師はガチロリ絵師が多い
……これ、載せて平気なのか!?

あと、マンガ科には努力・友情・勝利を地で行く熱い講師が多いらしく、作中内の熱血講師が自動的に声優の檜山さんボイスで再生されました。



ブレないJKたちのその後が、迷走&リアルで真顔になる

数話を通してJKたちが卒業し、彼女らの進路を見て完結…な2巻ですが、メインのJKたちがどれも迷走かつリアルだったため、脳内にこびりついて離れません。

特に私の中で印象に残ったのは

実力はあるのに空気が読めず、トラブルばかりを起こす
自信&神経の太さがカンスト眼鏡女子・茅ヶ崎さんが、同人が好評すぎて商業にいつまでも身に入らずになっている。
(商業よりも同人での収入の方が多い&担当者とのやり取りで口出しされるのが苦痛)

ぶっちゃけ創作が好きというわけではなくただ、楽して生きたいだけで代アニに入り、原稿料(原稿は別の子任せ・自分は何もしていない)をソシャゲの課金に無断使用などなど、ナチュラルクズの道を突き進んでいた大宮代アニに再入校して同じ事を繰り返している。

の2名の結末でした。

茅ヶ崎さんのケースは、将来が心配になりつつもちょっと羨ましいと感じてしまったり。
大宮は、途中で「こいつの言動は、他の殺伐系漫画のクズキャラですら引くぞ」と感じながらも最後まで大宮で逆に安心しました。

あと、流されやすい八丁堀さんがゲーム業界に就職→社畜根性が身についてしまったオチがリアルすぎてちょっと泣きました。

話が一旦完結するであろう最終話でこんなにも心配が残るマンガは他にあっただろうか…!?

続編では底辺に堕ちた某キャラがタイムスリップ!?

2巻で完結な専門学校JKは、大反響を呼びまさかの続編・『専門学校JK Ctrl+Z』が連載開始しています。

1話では30歳になった大宮が結局、性格や根性を直せずダラダラ過ごし、神絵師になったフリ(実際は親の金で暮らしてる二ート)をして生きている読者の心を抉るシーンではじまります。

そして、中盤では自暴自棄の大宮が、トラックに轢かれて代アニに入学する前に転生もといタイプスリップしてのリスタート!

まさか流行りの転生物が専門学校JKでも採用されるだなんて…。
タイトルのCtrl+Zはショートカットの戻るを意味するので、大宮を指していたんですね。

1話ラストには「クズは死んでもなおらない」という文章があるのでオチは察して欲しいものの、大宮が本当に脱クズできるのかや、他キャラクタ―の活躍が非常に楽しみなところ。

いくつかの話はコミックウォーカーで読めるので、気になった方はチェックしてみてください。

 

管理人
管理人

い、いい話かなー?をリアルに体感できる締めっぷりでした。

そして、続編はあらゆる意味で目が離せません。
読むと精神値が削られるマンガがこれからも楽しめる幸せを噛みしめているところです。
良くも悪くもクズ一辺倒な大宮がなんだかんだで気になっていた管理人としては、続編のオチが生きる希望になっているレベル。

可能なら、1巻の生配信回で実力があるのにコネで負けてしまった上尾さんに救いを……!!!

また、2巻の同人活動編は、同人活動始める方向けのテキストとして発行されて欲しい内容でした。
続編でも同人関連ネタあったらいいなあ…

ご購入はこちら

電子書籍・紙媒体どちらからでも購入できます。