
54話、53話に続き絶望of絶望な内容でした。
間接的にナナオがハッピーエンドになる可能性は0に近いよと提示されたような気がして…
ナナオが肉親を殺めてしまった変えられない事実、それから逃げたい故に鶴岡についていく展開、鶴岡は自身が悪であることに悦を感じるヤバい奴説が濃厚になってきたのが発覚したりと怒涛の展開でしたが、ラストではナナがキョウヤに『全て』を打ち明けようとするという、こちらもこちらで凄い流れに!
キョウヤはナナから真実を打ち明けられた際、どんな態度をとるのか?
(今までされてきたことから、キョウヤがあっさりナナを許すことは絶対にないと思うんですよね)
真実がどう語られるかが気になりまくる54話を読了しましたので、感想をまとめてみました。
以下では、少年ガンガン2020年12月号掲載分「55話 モエPART1」に関するレビューを書いております。
ネタバレ厳禁な方はご注意ください。
↓前回(54話)の感想記事はこちら↓

無能なナナ 55話のストーリー
3ポイントでまとめてみた55話の展開
- キョウヤに真実を打ち明けようとするナナだが、サチコの来訪で中断。
今まで姿を現さなかったクラスメイトが、キヨミを殺そうとしてるとのこと。 - 相馬ダイスケは、ヒカルを殺したキヨミを殺害(制裁)をしようとする。
その際、ナナが間に入ることで最悪の事態を避けられたものの、相馬が新リーダーとしてクラスを率いる流れに。 - 心の内をキョウヤに伝え損ねたナナは、己に沸いた弱さに自問自答する一方、モエが鶴岡に呼ばれる。そこでモエは衝撃の事実を告げられ……
【補足】新たなる悪意の芽…一気に出すぎ!!!!
ナナオとの関係を問われたナナは、全てをキョウヤに打ち明けようとするが、サチコが来たことで頓挫。
今までクラスに殆ど来ていなかった、古株の能力者・相馬ダイスケが殺人犯のキヨミを殺そうとしているとのこと。
(古株枠のコハルまでも失踪したのを怪しみ、登校してきた)
教室内では、仕切る相馬の他、雰囲気に飲まれ硬直するクラスメイト、相馬を止めようとする西条タケオ、恐怖でうつむくキヨミの姿があった。
西条は、体格の割に大人しいタイプで相馬とは何らかの因縁がある様子。
(今回からの新キャラ)
キヨミを案ずるナナが仲裁に入り、相馬を説得。
相馬はナナ曰く、「粗暴そうだが目的を明確にし、人の弱みにつけこむのがうまい人物」とのこと。
ただただ、暴力で相手を制する類ではない相手。
「リーダーを降りる条件で、キヨミの身柄をサチコと預からせて欲しい」と頼むナナに対し、相馬は疑心を抱きながらも新リーダーの座を受取る。
更に、サチコに意味深な脅しをしつつ、ナナに殺害予告めいた言動をし出した。
思いもせぬ展開に疲労するナナ。
結局、キョウヤには真実を伝えずに終えてしまうが、キョウヤに縋ろうとした行動に対し、ナナは葛藤する。
その後、モエといくつか話をしつつ、彼女が「まだ人を殺したことが無い」ことを知るナナ。
二人が色々と会話を交えていた矢先、モエは鶴岡から呼び出しを受ける。
そこでモエは、愛する祖母に関する情報を聞かされる。
更に、後ろには中島ナナオが……
【感想】新リーダー、来月で死にそう
相馬、現時点ではかなり嫌な奴なんですが、デスゲームだと真っ先に死にそうな要素をこれでもかという位持っているので「こいつ、来月で死ぬのでは?」感があり、逆に心配になってきたよ……
むしろ、相馬を止めようとしてた好青年系の西条の方が怪しい……
無能なナナで疑心暗鬼になった読者は健在です。
あと、相馬のナナを胡散臭いと疑う姿勢や、人の弱みにつけこむ狡猾さはキャラとして面白いので彼の活躍には期待したい。
ナナのことを疑ったりキョウヤ寄りのキャラってあの作品中ではレアですからね。
そう思うと、コハル(物語の裏側に関するキャラ)・リュウジ(信頼値がナナよりキョウヤ寄りだった)の退場は本当に悔やまれる。
コハルはやっぱりクラス内で一目置かれてたんだなと思うと同時に、ユウカに関してはもしかして彼女の能力を『怪力』と勘違いしたままだったのでは?説も。
(ナナとの会話で相馬がツネキチとユウカを雑魚扱いしてたんですが、ユウカは能力性格共にトップクラスでヤベエ奴だし、サイコ度だったらヒカルとはり合えるのにね、こいつユウカにわかなの?な気持ちになった)
キヨミの件は、ナナが止めなかったら、かつて、橘のクラスに起こった殺し合いに勃発してた可能性があったので、今回のナナは、ある意味、クラスの人を守れたのではと。
そして、やっぱりキヨミの件は周囲から見たらそうなるよねという諦め的な納得も。
(ヒカル殺害はナナオの能力が原因だけど、実行したのは利用されたキヨミなので、クラスメイトからしたら「キヨミは殺人犯」扱いになるやつ)
ナナオの罪はやっぱり重いし、報われてはいけないのかもしれない。
一生、キヨミはヒカル殺しの罪を背負うはめになったので。
ナナがキョウヤへ真実を伝えようとした件は相馬関係で有耶無耶エンドのようですが、ナナ自身がキョウヤに対して縋ろうとしてしまったのでは、と自問自答する姿が印象的でした。
相当、精神が弱まっているようにも見えてしまったり。
彼女の傍にミチルがいたら、違ったのかもしれない……
ラストではモエが鶴岡に呼び出され、祖母の重篤を聞かされ、後ろにはナナオが…という、新たな絶望が芽生える終わり方で寒気がしました。
キヨミの時みたいに無能力を使われ、クラスメイトを殺害してしまうのか…
あと、モエの祖母が重篤と言ってましたが、ナナとモエ祖母が会ったのってそこまで時間経ってないですよね。
…ということは、やっぱりナナが会ったモエ祖母は偽物の可能性が超濃厚に。
(鶴岡がナナ→モエに対する感情を植え付けるためにやった)
無能なナナが、優しいおばあちゃん(モエ祖母)と少女(ナナ)の心温まる話を裏無しにやるわけないですよね!!!!知ってた!!!!!!
ナナオの境遇は悲惨(それがナナや鶴岡のせいでもある)なものの、キヨミの状況を見たらやっぱり彼は、裁かれなければいけないのではと感じずにはいられない回でした。
モエのことも祖母を想う少女として見ておらず、利用する気、満々でしたし。
新キャラの相馬は、たった1話内で死亡フラグ立てすぎてシリアスムードなのに、謎の笑いが…。
あっさり死んだたら死んだで舞台装置みたいになるので、嫌な新リーダーを貫き通して暴れて欲しい気持ちも。